〜 デニムの端材をアップサイクルし床材を開発 〜

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隈研吾建築都市設計事務所によるデザイン監修で⽣まれ変わった東急不動産株式会社の本社ビル。

その本社ビルに私達が開発した「DENIM STONE(デニムストーン)」(特許申請中)を床材として製造し、⼀部の執務エリアに納⼊しました。⾐類をアップサイクルし製造された素材での床材導⼊は国内初の取り組みとなります。

 

なぜ本プロジェクトは実現したのか?

東急不動産は、持ち株会社である東急不動産ホールディングスが掲げる⻑期ビジョン「GROUP VISION 2030」に基づいた環境経営を推進しており、オフィス・商業施設・ホテルやリゾートなどの国内保有施設の使⽤電⼒を100%再⽣可能エネルギーに切り替えるなど、環境に配慮した取り組みを展開しています。

その上で、この度のオフィス改修では、社員が使う空間を環境に配慮した素材で作る、そして環境に配慮された素材を空間に利⽤することで、今後のプロジェクトに活⽤できる素材をオフィス内に散りばめようという⽬的と、本マテリアル⾃体の意匠性と耐久性の⾼さから選出されました。

denim stone

また他⽅で、デザイン監修を⾏った隈研吾建築都市設計事務所も、⽊材を中⼼に様々な環境配慮素材を建築やインテリアに意欲的に登⽤しており、上記同様、意匠性と耐久性の⾼さに加え、メンテナンスすることで⻑く使い続けられ廃棄する必要がないことと、万が⼀廃棄する場合でも、打壊して再⽣できることから本プロジェクトへの採⽤が決定した。

 

urgent undoが「DENIM STONE」を建材化する⽬的

〜 環境負荷を閉じ込めて100年愛せるものに⽣まれ変わらせる 〜

life cycle

国連貿易開発会議が環境汚染産業の2位に挙げたのが、繊維・アパレル業界。⼤量の⼆酸化炭素を排出し、⼤量の⽔も汚染して作られる、⾐類の⼤半が現状焼却処分になっているための順位だが、その環境問題の解決策として開発されたのが「DENIM STONE」。環境負荷をかけて作られたものを燃やして空気中にさらなる環境負荷として戻すのではなく、固めて閉じ込めることで環境問題に貢献する仕組みとして誕⽣した。

そのため「urgent undo」は「DENIM STONE」を如何に⼤量に製造し、多くの空間の中に埋め込むことがアップサイクル素材の達成すべきミッションだと考える。このミッションを達成するために、この素材を家具に活⽤するだけではなく、さらに⼤規模なプロジェクトに利⽤されるよう、建材化の開発を進めてきた。

 

温室効果ガス削減に寄与

「DENIM STONE」は現在3段階の密度のコントロールが可能だが、もっとも密度の低いものでも環境省や農林⽔産省が⾏った調査の数字を元に算出すると、1㎥あたり413kg、約0.5トンの温室効果ガスの削減に寄与している。

そして、この素材を世界中の空間に届けるため量産を開始。また、この素材を活⽤した建築がLEED認証などの評価制度のスコアの集計に参加できるよう、エコリーフの取得も予定している。

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